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ガツン!とストレートパンチでやられた。 これだからアジア映画はやめられないのだ。 1970年代玲玲の母のストーリーから始まり玲玲の幼少時代、 そして現在へとつながる物語は北京で働く青年ダービンが ひょんなことから読む玲玲の手記によって語られる。 映画スターを夢見る若かりし玲玲の母。 しかし未婚のまま玲玲を生み、全ての夢破れてその命を絶とうとする母を 思い留まらせたのは1本のアルバニア映画だった。 干した無数の病院のシーツの間で母子2人で踊るダンス 仲良しの同級生の男の子、毛小兵と一緒に屋上から観る野外映画 ガタガタ道をバスに揺られて母に連れられながら町へ観に行く映画 (チケットは売り切れで裏から子供を忍び込ませるとは・・・母は強し!) 映画技師の義父と母の間に生まれた弟への嫉妬と仲直り テレビの普及によって閉館に追い込まれる野外映画館・・・ どのエピソードも映画とともに語られる。 彼らの生活にいつでも映画があるのだ。 物語の語り手ダービンも映画を観るために日々一生懸命働く青年だ。 (彼のスクリーンを見入る笑顔といったら・・・!) 子役の2人が素晴らしい。 特に玲玲の大の仲良しになる毛小兵(ワン・チャンジア:王正佳)はキョーレツだ。 よくぞこの子を見つけてきたもんだ!と感心するほどちょっと昔の田舎の子だ。 いつもヘラヘラ笑っていて歯はスキッ歯でたえず鼻水をたらし気味。 味がありすぎるではないか! そして幼少期の玲玲役のクアン・シャオトン(關曉彤)も子供なのに声が色っぽい・・・。 どこかで見たぞ、と思ったらちょっと前にDVDで観た「アウトブレイク・エクスプレス」に 出演していて、やっぱりあの大原麗子のような声が印象的だった。 (他にも「PROMISE」でセシリア・チェンの子供時代を演じていた) 「中国版ニュー・シネマ・パラダイス」と宣伝されているようだが「野外映画」と 「映画技師」が重なっているだけで私としては少々違和感を感じる。 映画が大きな存在になってはいるが、こちらはあくまでも「家族」を描いた作品である。 それにしても観終えてからこの作品が104分だと知ってビックリした。 あの内容の充実でこのコンパクトさ。 拍手を送りたい。 ヘンに余韻に浸らないラストシーンも好ましい。 玲玲(リンリン)の電影日記 オフィシャルサイト ↑オフィシャルサイトのストーリーはラストまで詳しく書かれていますので 観る予定の方は先に読むのは控えた方がよさそうです 製作に爾冬陞(イー・トン・シン)の名前。嬉しい発見!
by sabunorihk
| 2006-07-02 20:37
| 中国映画
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