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北京の路地にある伝統的な家屋、胡同(フートン)で暮らすチン爺さんは93歳。 この道80年の現役理髪師だ。 常連客が寝たきり老人であれば家まで三輪自転車で訪れて散髪したりと毎日忙しい。 そんなある日彼は常連客のミー老人が家で孤独死しているのを発見する。 1人、また1人と知り合いが亡くなっていく中、チン爺さんもそう遠くなくやってくる その日の準備を始めるのだった・・・。 日本にがばいばあちゃんがいるなら中国にはチン爺さんがいる。 こういう生き方は理想だなぁ、とスクリーンを観ながらしみじみと思う。 まさにシンプルで潔い生きざま。 毎朝6時に起床。 必ず毎日5分づつ遅れる時計の針を5分進め、 水の入ったコップから「歯」を取り出し装着。(笑) きれいで真っ白な髪に櫛を入れ身支度を整える。 出張サービスがあるときには三輪自転車で朝から出かけ、 午後は仲間の老人たちと麻雀をして毎晩9時には就寝。 「時間」というものをものすごく重要視する規則正しい生活。 時計の5分の遅れを許さず、起床と就寝時間をきっちり守り、 お昼ご飯だって12時なるまでテーブルの食事に手をつけない。 仲間の老人たちとの麻雀をしながらの会話はなんともシビアだ。 「どこどこの誰誰が亡くなったよ」 こういった情報交換は欠かせない。 そしてBGMがわりにつけっぱなしのテレビから流れる葬儀シーンに一同うなだれる。 若い頃には自分とは無関係だと思えた「死」。 私も最近はそう遠くないこととしてかなり身近に感じるようになっている。 「将来」というコトバよりは「残りの人生」というコトバの方がしっくりくるような。 それならばチン爺さんたちにとっては「死」はまさに背中合わせな存在だろう。 彼の仲間の1人が言う。 「“明日の朝目覚めるのだろうか”と考えながら眠りにつくんだよ」と。 そして常連客だったミーの死を目の当たりにしたチン爺さんはいつ訪れるかわからない 「その日」のための身支度を始める。 「誰も死んじゃいないが葬儀のことで知りたい」と電話で業者に問い合わせ、 死装束として真新しい服を準備し、30~40年ぶりに写真を撮って遺影をこしらえる。 (この遺影の写真がものすごくいい顔をしているのだ!) 息子が訪ねてきてそれらを見て腰を抜かしそうになるのだが。(笑) 「人間死ぬときもこざっぱりきれいに逝かないと」というチン爺さん。 私もチン爺さんのようにシンプルな生活をして、 いよいよの時にはこざっぱりとこの世とおさらばしたいものだ。 胡同(フートン)の理髪師 オフィシャルサイト
by sabunorihk
| 2008-03-19 19:22
| 中国映画
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