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淡い恋心を抱くスーピン(リー・チエ:李傑)とファントウ(チャン・トンファン:張登峰)兄弟。 文化大革命の影が残る1978年、中国東北部の田舎町を舞台に 幼い弟ファントウの目を通して映し出される兄スーピンと少女シュエンの、 そして兄弟ファントウとスーピンの物語。 工場勤めをサボり、隠れ家でラジオを聴いて過ごすスーピン。 ラジオから途切れ途切れに聞こえてくるのはまだ見ぬ異国の音楽だ。 食堂で餃子を食べる時には胸元からマイ・フォーク&ナイフを取り出し おもむろに餃子を食べ始める。 滑稽にも映るのだが彼が異国に強い憧れを抱いているのがわかり微笑ましい。 時代はまさに文化大革命後。 このスーピンのように西洋文化に強い関心を持つ若者はたくさんいたのだろう。 情報がほとんどないだけに垣間見える世界から想像を巡らし、 その憧れは更に強くなるに違いない。 それにしても・・・このスーピン、仕事はしない、人の金や工場の銅を平気で盗む、 それを悪いことだとも思っていない、とロクでもない若者だ。 (もしかしたらこの時代、スーピンみたいな若者はいくらでもいたのかもしれない) それらの悪事が発覚するたびに母親は激怒し彼の頭を殴りつけるのだが わかっているのかいないのか、彼の素行が変わることはない。 そんな兄のとばっちりで「不良の弟」というレッテルを貼られ、 同級生からいじめられるからファントウはたまらない。 ついには兄に対して心を閉ざすようになってしまう。 このファントウという男の子、面構えがまた子供らしくなくドッシリとしている。 そして物事の本質を見抜いてしまうかのような瞳が印象的だ。 やがてスーピンは兵役へ。 あれだけ母親に叱られ続けても素行のよくならなかったスーピンが兵役へ行くことで 驚くほどの成長を遂げる。 それはもしかしたら「兵役によって」というよりも、そういう「時期」だったのかもしれない。 兵役へ出る朝、列車に乗り込むスーピンをお見送り大泣きする母。 このシーンの見せ場は離れた場所からそっとスーピンを見送るシュアンの姿のはずが 私にとっては大泣きして別れを悲しむ母親の姿の方がはるかに印象的だった。 あれだけ何度も見放してしまったかのように見えた息子への母の愛情の大きさが。 冬の寒々しい景色に包まれた田舎町。 線路を黙々と歩く兄弟の後姿。 ドラム缶の青、兄弟2人の着る上着の青。 冬の空気すら青く見える。 この田舎町の冬以外の季節の風景は一体何色なのだろう。 1978年、冬 オフィシャルサイト 中国・日本合作
by sabunorihk
| 2008-07-06 11:40
| 合作映画
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