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「詠春 張天志」 終盤に登場するこの名乗りのシーンは鳥肌モノ。 このセリフ1つだけでもこの作品を観てよかったと思える。 今年のベスト10作品に入るかも・・・。 勧善懲悪の単純明快なストーリーが潔い。 悪役(この時代にはほとんどが英国人か日本人だ)はとことん卑劣で 天晴なほど。 それに静かに立ち向かう張天志(張晋:マックス・チャン)のストイックで 端正な顔(絶えず少し困った風な表情 笑)に似合わないその身体から 繰り出される骨太なアクションには惚れ惚れするのみ。 息子と2人の慎ましくも愛情にあふれた日々の生活も微笑ましい。 息子は強いお父さんが大好きなんだよねー。 片手でヒョイと息子を抱き上げる張天志のお父さんぶりにもうっとり。 そして何よりも1960年代の香港という舞台設定に心躍る。 西洋と中国の融合文化がお洒落で湾仔(ワンチャイ)の飲み屋街に 突き出すネオン看板の猥雑さが楽しい。 息子の誕生日にレストランへ行くために張天志と息子がキチンと スーツを着てでかけるシーンも微笑ましくて。 楊紫瓊(ミシェール・ヨー)姉さん演じる犯罪組織のボス、クワンの キャラクターも印象に残る。 あれだけ出来の悪い弟も見捨てない、でも落とし前はキッチリつける手腕は 男以上に男前。 (私だったら右腕じゃなくせめて左腕にしてしまうかも) 久しぶりに彼女のアクションも堪能できて嬉しい限り。 更に張天志同様「イップ・マン 継承」から引き続きそのキャラクターが 登場する譚耀文(パトリック・タム)が演じるサン。 小悪党ぶりがたまらない(ただ単に譚耀文がお気に入りなだけか?)彼だが 本作では残念すぎる運命を迎える。えーっそんないきなり過ぎる・・・。(涙) 他にも英国人上司に従わねばならないジレンマに苦しむ警察官役に姜皓文 (フィリップ・キョン)、アヘンに溺れるナイトクラブのホステスに 「29歳問題」の周秀娜(クリッシー・チャウ)。 そんな中トニー・ジャーのあの役は・・・一体何だったのだろう。 張天志の息子が大好きなヒーローキャラクターとどこか重なるような?? 香港・中国合作
by sabunorihk
| 2019-03-25 09:32
| 香港映画 あ行
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