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人生に起こることは選べなくても それをどう受け止めるかは自分次第。 ティンロ(鄭欣宜:ジョイス・チェン)の言う通り。 普通に考えればティンロの人生は恵まれているとはいえない。 だけど彼女は決して後ろ向きにはならないし 普通の日々を特別な日々に変える術を持っているのだ。 親友のホンミン(蔡瀚億:ベビージョン・チョイ)と過ごす休日は 豆腐花売りのおばちゃんから買った豆腐花を土手に座って楽しみ 昔ながらの雑貨屋でアイドルガチャにキャーキャー。 林志穎(ジミー・リン)はなかなか出ないレアカードだったのね。 ストレスフルで虚無感に苛まれる毎日もまたリアル。 振り返ってみれば彼女たちと同世代の頃、私自身はクリスティのように ギスギスとした生活を送っていたなぁ・・・と思う。 もちろん彼女ほど有能なワーキング・ウーマンではなかったが。(笑) 彼女のお父さんのエピソードが胸を突く。 認知症になっても娘の電話番号は憶えている父親。 「昔の香港では電話番号が6ケタだったんだよ」という他愛のない会話も 他愛ないからこそ親子の会話としてリアルに感じるのだ。 購入する湾仔のレコード店。 オーナーが鄭丹瑞(ローレンス・チェン)で店員がティンロというのも 1990年代に香港の音楽番組「勁歌金曲」を見ていた人にとっては涙モノだ。 (もちろん私もその1人) なにしろこの番組の司会が鄭丹瑞とティンロを演じる鄭欣宜の母である 沈殿霞(リディア・サム)だったのだから。 その他にもティンロが飼っている亀の名前がマギーとチェリーだったり 張國強似だった(似ていたか?)ティンロの初恋の相手がいつのまにか ホンモノの張國強(K.K.チェン)に変わっていたり。 このシーンで流れるビヨンドの「早班火車」が心に染み入ること! 更に軟硬天師の2人の登場に心躍り、チーホウ(楊尚斌:ベン・ヨン)が真似る 黎明(レオン・ライ)のトークと歌に「似てるのか?」と半信半疑になり(笑)。 そしてもちろん張國榮(レスリー・チャン)。 「由零開始(ゼロから開始)」のメロディーがずっと頭から離れない。 「日落巴黎(日没のパリ)」(1989年)は未観だが機会があれば 是非鑑賞してみたい。 「29歳問題」に戻って。 物語は2005年の香港。 これは彭秀慧(キーレン・パン)監督による本作のオリジナルである 1人舞台での時代設定をそのまま映画化したためだろう。 それならば現在の彼女たちは一体どんな40代を送っているのだろうか。 クリスティは肩の力を抜いて自然体で仕事もプライベートも 軽やかに楽しんでいるだろうか。 そしてティンロは苦難を乗り越えてホンミンと可愛い子供に囲まれて ひまわりのように明るいお母さんになっていて欲しい。 29歳問題 オフィシャルサイト 第1回目鑑賞時の感想はコチラ 2017年 香港映画
by sabunorihk
| 2018-10-16 12:18
| 香港映画 な行
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