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私の知らない価値観というのは世界中に星の数ほど存在するのだ。 張楊(チャン・ヤン)監督は本作で私に新たな世界を教えてくれた。 五体投地・・・両手、両膝、額を地面に投げ出すようにして祈る。 これを繰り返しながら聖地ラサ、更にはカイラス山へと向かう 約1年かけた巡礼の旅をカメラが追う。 ガチャガチャとした毎日を送る私とは全く時間の流れがそこには存在する。 なぜ出産間近の身体で巡礼を始めるのか。 なぜ全てを終えるのに十分な資金を確保してから巡礼を始めないのか。 疑問はいくらでも湧き上がるが、それすらも自然に任せ「今だ」という 気持ちに従いラサへの旅を決めるものなのかもしれない。 巡礼の途中で子供が生まれ、参加者があの世へと旅立つ。 資金がつきればたどり着いた場所で止まりしばし働く。 巡礼の中触れ合う人々との交流は常に和やかで誰1人声を荒げる者などいない。 無謀な運転により巡礼者たちの荷物を載せた車を壊された時にさえ 相手の車の事情を聞くと穏やかに行きなさいとうながす。 考えてみたら彼らはスマホを持っていた。 場所が場所だけに圏外ということも考えられるがそれでもあえて 車の修理をせず自分たちで車を押し、更に道を引き返し五体投地を続ける その姿に言葉を失う。 誰も恨まずそれどころか相手を思いやり、与えられた状況に身を投じ進む その姿を見て胸を打たれない者などいるだろうか。 映画としてはほぼ盛り上がりもなくエンディングを迎える本作だが、 映画としての面白さとは全く違う興味深さを掻き立てられる不思議な作品だ。 光景が強烈に焼きつく。 しかしここではそれはごく日常の風景なのだろう。 車も巡礼者も互いをうまくやり過ごしながら淡々と時間は流れていく。 この作品を観ながら同じく張楊監督の作品「落葉帰根」が思い出された。 突然亡くなった親友の亡骸を背負い故郷まで連れて帰るロードムービーだが、 どこか本作と重なる部分がある。 もしかしたら監督は当時からラサ巡礼を念頭に置き、あの作品を完成させたのかもしれない。 ラサへの歩き方~祈りの2400km オフィシャルサイト
by sabunorihk
| 2016-08-25 19:01
| 中国映画
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