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夜就寝前に偶然この発表を放送するラジオを聴いてしまい、 寝なければと思いつつ最優秀作品が気になりラジオに聴き入ってしまった。 作品賞を受賞したのは「十年」。 低予算の自主製作であるこの作品が大作を押さえて作品賞を受賞したことに 驚きと納得双方の感情が湧き上がった。 5人の若手監督が描く10年後2025年の香港の姿。 共通に描かれているのは香港への中国の支配の脅威。 中でも私の印象に残ったのは「方言」「自焚者」「本地蛋」。 特に「方言」は私にとって一番身近に感じられる中国支配のエピソードだった。 2025年の香港では公共の場面で普通語(北京語)が大いに優遇されている。 タクシー運転手も普通語の試験に合格しなければタクシーに 「普通語できません」のシールを貼られ、空港で客を乗せることが出来ない。 主人公のタクシー運転手はどうにも普通語が苦手な香港人。 そのために仕事にも支障が出るわ、普通語で友達と会話する息子にもイライラ。 以前中環(セントラル)の新ビルに簡体字でビル名が掲げられているのを発見し 恐怖を感じたことを思い出す。 街中やお店で普通語を耳にする機会が驚異的に増えて悲しくなる。 作品の中タクシーに乗り込む海外帰りの香港人客が思わずつぶやく 「広東語は違法になったのか?」という言葉がどうぞ現実になりませんようにと 広東語を愛する外国人として切に願う。 「自焚者」は雨傘運動をストレートに連想させるエピソード。 2025年のある日、イギリス領事館前で1人の香港人が焼身自殺をする。 自殺者は一体誰なのかと様々な憶測とともに香港の民主化へのインタビューが 政治家や作家などによって語られる形で構成されている。 実はここでインタビューに答える人々は全て役者なのだが、 あまりにも自然な演技にドキュメンタリーを観ているかのような感覚に陥る。 しかしこのエピソードには衝撃的なエンディングが待ち受けている。 自殺者が誰かその時の様子が映し出されるのだ。 こんな香港にしてはいけない。 絶対に絶対に。 「本地蛋」は私が名前を知っている役者が唯一登場する作品。 個人ストアを営む主人公(廖啓智:リウ・カイチー)のもとへ卵の 仕入れ先である養鶏農家から連絡が入る。 養鶏場をたたんで台湾へ移住するから今日渡すのが最後の卵だ、と。 政府の圧力により存続できなくなったここが香港唯一の養鶏農家だったため これで香港産の卵は消えることになる。 複雑な思いの主人公の傍らで彼の息子が文化大革命時代の紅衛兵のような 出で立ちで出かけて行く。 2025年の香港では子供たちがまさに紅衛兵の如く様々な場所に出向き 学校での教え通り禁止事項のチェックをしてまわるのだ。 シャッターが閉まった書店に卵を投げつける少年たちの姿を見ながら 銅鑼湾書店の事件を連想してしまい心がざわつく。 主人公は息子に向って言う。 「ただ言われた通りにするのではなく自分の頭で考えろ」 言うまでもなくこれは監督が香港に向けて放ったメッセージだろう。 「為時已晩(もう遅すぎる)」の言葉がスクリーンに映し出される。 その「已」の文字が次第に薄くなりやがて「未」へと変化して 「為時未晩(まだ遅くはない)」へと言葉を変える。 この作品が口コミでロングラン上映となったこと。 その事実1つだけでも香港はまだ遅くはないと思う。 感想をうまく書くことが出来ない映画感想になってしまったことを お許し願いたい。 それでもこの作品を日本語字幕付きの大画面で鑑賞させてくれた 大阪アジアン映画祭に改めて心から感謝したい。 2015年香港映画 <「大阪アジアン映画祭2016」にて鑑賞>
by sabunorihk
| 2016-04-13 13:18
| 香港映画 さ行
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