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なぜこれまで再び鑑賞しようと思い至らなかったかといえば、 日本での人気ほど私の中では思い入れが大きくない作品だったのだ。 20年ぶりに観てみたら昔は「ただのストーカー」としか思えなかったフェイ (王菲:フェイ・ウォン)の魅力が少しだけわかるようになっていた。 更にモウ(金城武)の広東語があまりお上手ではないなーと思ってしまったり、 (この作品を初めて観た時には彼が日本語を話すのを初めて目撃したため 「本当に喋れるんだ!」と日本語にばかり気をひかれてしまったのだ。(笑)) いや~梁朝偉(トニー・レオン)は警官の制服がどんだけ似合うのっ!と 鼻息荒くして再認識したり。 そしてもちろん真っ白ブリーフ姿もお似合い。(笑) 酔いつぶれた謎の女(林青霞:ブリジット・リン)が眠るホテルの部屋で 真夜中に彼女のハイヒールを磨くモウ。 エスカレーター脇の警官の部屋で幸せな午後のうたた寝をする警官とフェイ。 そして今はなきあの頃の香港のいくつものピースたちが私の胸を締め付ける。 トニー演じる警官が中環(セントラル)の街を巡回中に彼の後ろに広がるのは 今はなきレトロモダンな警察宿舎。 現在はご存じの通り商業施設へと姿を変えてしまっている。 モウが持ち歩くのはスマホではなくポケベル。 彼がメッセージを聞くためのパスワードは「1万年愛す」。 きっと当時この映画を観た多くの人たちがポケベルのパスワードを この言葉に変えたはず。(笑) あの頃広東語に不自由していた私はポケベルの利用を諦めていたっけ。 そういえば携帯電話の普及でいつの間にか店先の無料電話も姿を消した。 重慶マンション、ヒルサイド・エスカレーターとともにこの作品の もう1つの舞台でもある蘭桂坊の「Midnight Express」。 この店も今はセブンイレブンになってしまったという。 「あなたは制服の方がステキね」 はい、私もそのご意見に一票!
by sabunorihk
| 2015-07-17 17:44
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