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韓寒自身が脚本、監督を手掛けている。 この韓寒という人物、なかなか多才な人物のようでレーサーや 人気ブロガーとしての顔も持つ現在の中国で最も有名な80后 (80年代生まれ)の1人だという。 フーション(高華陽)の住む故郷は中国最東端の島。 しかし島は過疎化で深刻な状態だ。 若者たちが次々と都会へ出ていく中、島で地理の教師をしているジャンホ (陳柏霖:チェン・ボーリン)もまた別の土地への赴任が決まり 島を去ることになる。 そこへかつての島の住人ハオハン(馮紹峰:ウィリアム・フォン)が都会から 島へ戻って来る。 彼らはハオハンの車でジャンホを新しい赴任先へと送りながら 大陸横断の旅をスタートする。 思いのほかコメディ色が濃いのも予想外だった。 旅をスタートする3人が最後までともに行動するのかと思いきや、 いきなりフーションが置いてきぼりをくらって旅を脱落。 その後ジャンホがコールガール(王珞丹:ワン・ルオダン)に一目惚れしたり ハオハンの長年の文通相手に会いに行ったりと笑いあふれるエピソードの その陰にちょっと切ない真実たちが見え隠れする。 2人が道中出会う人々は後々考えてみるとあらら・・・な感じな人物が多いのだが なぜか憎めないのが不思議。 その中で一番愛すべき登場人物(ヒトじゃない)はいきなり道に飛び出して来た アラスカン・マラミュートの子犬。 いや、いくらなんでも野良犬でアラスカン・マラミュートはないでしょ! とツッコみつつも、あまりの可愛らしさに頬が緩みっぱなし。 車を失った後はずっとハオハンのリュックに入れられて旅を続ける。 だけど最後にハオハンと行くかジャンホと行くかと自分で選択する時には 迷うことなくジャンホについて行くあたり、その賢さに思わず唸ってしまう。 そうだよね~。これからキチンと面倒みてくれるのは絶対にジャンホだもの。 もしくは出会いの時にハオハンに思い切り頭をひっぱたかれた記憶が 鮮明に残っていたのかも。(笑) それにしても本作のチェン・ボーリンは金城武にしか見えなかった・・・! 多分旅の終わりから数年後。 2人が別れた後何がどうなってそうなったのかジャンホは有名作家となり 彼の隣にはあの旅でひと時を過ごしたコールガールの彼女が。 そしてもちろん今やすっかり大きくなったマラミュートくんの姿も。 ハオハンは一体どうしているのだろう。 旅の後の物語もいつかまた私たちに披露してもらえる日はあるのかな。 「『後會無期』(これにておしまい)だよ」 そう韓寒に言われてしまいそうだけど。 2014年中国映画<「大阪アジアン映画祭2015」にて鑑賞> 追記:4月にシネマートにてこの作品の一般公開が決定しました。
by sabunorihk
| 2015-04-03 16:13
| 中国映画
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