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今回上映される香港映画の中で最も地味な作品だろう。
しかし実を言うと一番期待していた香港映画はこの作品だった。 派手なストーリー展開もなくドル箱スターも登場しないこの作品に 惹かれた理由。 それは「主人公が香港中を歩き回る」というストーリーにある。 一人香港旅では目的のないブラブラ歩きが日課の私にとって これほど心躍るテーマはない。 物語が始まると耳に馴染みのあるメロディーが流れる。 軽やかなテンポにアレンジされた「冷たい雨」のカバー。 もうこの冒頭わずか数分で黃浩然(アモス・ウィー)監督に惚れた。 ハルピンから香港に移り住み北京語教師をする女性と 幼い頃カナダに移住して就職で香港へ戻って来た男性。 顔見知りになりながらも互いが本当の意味で巡り会うのは物語のラストだ。 彼が香港中のさまざまな場所に残したメッセージ。 忘れてはいけない、なくしてはいけないさまざまな香港を 無数の点のパズルに託すのも、それらに気づき受け止めるのも 香港生まれで香港に住み続ける香港人ではないという点が面白い。 柴湾が漁村だった時代も大丸でガス爆発があったことも知らない私ではあるが スクリーンに広がる在りし日の香港の姿に湧き上がる思いは 不思議なことに懐かしさに他ならない。 語学学校の校長(邵音音:スーザン・シウ)は70年代に大丸で キャッシャーの仕事をしていたという。 当時はそれが世間では憧れの職業だったのよ、と語るエピソードには ほんの少し嬉しさが込み上げる。 そうだ、 70年代から80年代にかけて香港において日系デパートは華の時代だった。 とりわけ大丸は特別で、だからこそミニバスの行先にもなっていた。 余談だが以前自分のブログ内でミニバスに残されている大丸という 行先について触れたことがある。→「あの頃のなごり」 このエピソードでもまた黃浩然監督にシンパシーを感じてしまう。 しかしそれではただ単に日本人女性に惚れる香港人男性・・・ そんなストーリーになってしまいそうだったので設定を変更した。 そう語っていたのが印象的だった。 ようやく2人が互いの存在を確かめ合うラストシーン。 「ここがお気に入りの場所」と彼が言う目の前にキラキラと水面が光る あの場所。 あれは一体どこだろう。 もしかしたらあの海のシーンも私が香港で一番好きなあの場所ではないか。 そんな理由なき確信にも似た予感が沸き起こってしまうのだ。 2014年香港映画<「大阪アジアン映画祭2015」にて鑑賞>
by sabunorihk
| 2015-03-14 23:44
| 香港映画 た行
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