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慰安所であり、「軍中特約茶室」「八三一」とも呼ばれた。 驚いたのはこの軍中楽園が1990年代初頭まで存在していたという事実だ。 本作はデリケートな題材に加え、撮影時の違法行為などで 作品完成までには紆余曲折があったようだ。 しかし「今この物語とこの時代を撮らなければ、今後は撮れない。 そして(当時を生きた)人々は忘れられてしまう」との思いが 鈕承沢(ニウ・チェンザー)監督の支えになったという。 1969年兵役で金門の精鋭部隊に配属されたものの訓練で落ちこぼれ 転属を余儀なくされた小宝(阮經天:イーサン・ルアン)。 彼の新たな配属先は兵士たちのための慰安所、通称八三一だった・・・。 今までイーサン・ルアンの良さがほとんどわからなかったのだが 本作を観て初めて良い俳優だなと実感した。 物語の冒頭、他の新兵たちとともに整列する中、今にも泣き出しそうな 不安気な表情の小宝。 そんな彼が兵役生活の中で少しづつ成長していく。 「あの時もしこうしていたら・・・」起こってしまった悲劇と直面して 自分のとった行動を責める小宝。 しかし後に彼が思い至る通り、それらは彼の過ちではなく運命だったのだ。 小宝以外の登場人物たちも鮮烈な印象を残す。 夫を殺害した過去を持つ娼婦の1人ニーニー(萬茜:レジーナ・ワン)の 儚げな美しさと芯の強さに惹かれた。 彼女の存在は小宝のその後の人生にも大きな影響を与えたのではないか。 年に1度月下美人が咲く晩の2人のエピソードは忘れがたい。 演じる老張。 少年時代に国民党兵士として大陸の村から台湾へと強制的に連れてこられた 過去を持つ彼はいつか大陸に戻り餃子店を開く夢を持っていた。 彼が語る母手作りの靴のエピソードに涙。 もう2度と帰らないと知らずに息子の帰りを待ちながら夕食の準備で 餃子を作る母親の姿が映し出された時、老張が求婚する八三一の娼婦、 アチャオ(陳意涵:アイビー・チェン)に少年時代に生き別れた 母の面影を見ていたことを知る。 重く複雑な歴史を扱った問題作であるのは確かだ。 しかしそれらを受け止めた上でなお、映画として実によく出来た作品だと思う。 ラストに映し出される3枚の写真。 誰もがそうあって欲しかったと願う彼らのその後の姿がそこには映し出される。 写真の中の彼らの笑顔が私の心に沁みた。 そうそう、忘れてはいけない。 廖啓智(リウ・カイチー)も登場するのが嬉しいサプライズ。 2014年台湾映画<「大阪アジアン映画祭2015」にて鑑賞>
by sabunorihk
| 2015-03-11 07:53
| 台湾映画
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