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父親の反対を押し切り演劇の勉強のためイギリスに渡ったライイー (唐寧:レイラ・トン)はやがて舞台女優となり各地を転々とする生活を送っていたが 舞台を降板し10年ぶりに故郷の香港に戻った。 ところが久しぶりに再会した母親(覃恩美:エイミー・チャム)はアルツハイマー病を患い 娘を認識できなくなっていた。 小さな小さな香港ではあるが、それでもまだ自分の知らない香港があるという事実。 それは驚きであると同時に嬉しくもある。 舞台は西貢蠔涌。 この緑にあふれ心地良い風が吹き渡る村は曾翠珊(ツァン・ツイシャン)監督の 故郷であり、現在も住む土地だという。 スクリーンに広がるゆったりとした風景は私の知っている西貢(さいくん)ではなく、 言われなければ香港が舞台だとは気づかないかもしれない。 のどかな道を時折横切るミニバスやタクシーだけがここが香港であることを教えてくれる。 物語は特に大事件が起こるわけでもなく、淡々と時間が流れていく。 若い頃はもっと大きな世界を見たくて大嫌いだった故郷。 それでも母親の途切れ途切れになった記憶に寄り添いながら この村で暮らす人生に戻るライイー。 「もしも残す記憶を選べるとしたらいつの記憶にする?」 ライイーの問いかけに子供のように口を尖らせる母。 時の流れとともに少しづつ記憶の形は変わっていくこともある。 ライイーの父親がイギリスから戻る日。 母が姿を消したと慌てるライイーの心配をよそに バス停まで迎えに行き一緒に帰宅する父と母。 その手はしっかりとつながれていて、安心しきった笑顔を父に向ける母の顔は まるで幼子のように愛らしい。 監督の話ではかなりの低予算作品だったため主演の唐寧(レイラ・トン)と 周俊偉(ローレンス・チョウ)以外は全て素人だという。 監督の両親もそれぞれライイーの父親役と叔母役で出演と鑑賞後に知り、 お2人を含め全てのキャストの自然な演技に驚かされた。 実際にあの地に根を下ろす人々だからこそ、風景たちと一体となり得たのかもしれない。 窓も玄関も常に開け放たれて柔らかなカーテンが絶えず風に揺れる ライイーの実家は監督のおばあちゃんの家で撮影したそうだ。 この作品のテーマ曲は河瀬直美監督作品で使われている曲を イメージして作られたという。 テーマ曲だけでなく、作品全体に河瀬直美作品に通じる世界観が広がる。 曾翠珊(ツァン・ツイシャン)監督もこの土地から新しい作品を 生み出し続けていくのだろうか。 個人的には全く違う切り口の作品を観てみたい気がする。 予告編(なぜか日本語です) 2011年 香港映画<大阪アジアン映画祭2012にて鑑賞>
by sabunorihk
| 2012-03-13 22:38
| 香港映画 は行
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