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前作「C+偵探」から昇格して今回のタイトルは「B+偵探」。 前回同様タイ・バンコクの中華街を舞台にしがない私立探偵阿探 (郭富城:アーロン・クォック)が謎の連続猟奇殺人事件を追う。 「上次有鬼幇、今次無鬼用!」 もうね、このキャッチ・コピーにイチコロ。 説明するのは面倒臭いし、こういうのを解説するほどヤボなコトはないので省くが 思わずクスッと笑ってしまう。うまい。 前作でも感じたのだが亜熱帯タイのゆるい空気と熱気に広東語が混じり合い 物語全体にえも言われぬ猥雑感が漂う。 それだけでも十分ワクワクするのだが、そこに彭順(オキサイド・パン)監督お得意の スタイリッシュな映像美が加われば、そりゃもう私が食いつかない理由がない。(笑) 前作は「霊」が物語に大きく関わっていたが、本作は真っ向勝負の猟奇殺人事件。 発見される死体たちの仕掛けに阿探たちとともに「うわ〜っ!」と思わずのけぞる。 しかしそこはこと死体映像の美しさ(とあえて言わせていただく)に定評ある (と勝手に決める)オキサイド・パン監督。 見せ過ぎず想像させることで私たちの恐怖心をあおるその手腕はお見事。 女性の口を開くとドロリと流れ出す血により土の中から発見された物が何かを連想させ、 男性のズボンのファスナーを開け、中を覗いてその場の全員が腰を抜かす描写で ビン詰の中身が何かを特定させる。 ちなみに本編には使われなかったカットシーン集が特典として付いていたので そちらもチェックしたのだが、死体に施された猟奇的な描写が複数カットされていた。 この潔さが作品をより完成度の高いものにしたのだと思う。 思わず昨年鑑賞した「ドリーム・ホーム」で彭浩翔(パン・ホーチョン)監督が 「見どころは切り落とされた男性の〇〇」と言い放ったことを思い出す。 単なる好みの問題だがやはり私は同じ彭でも彭順(オキサイド・パン)派だな、と 改めて思う。 監督サイコー!と思ったのは精神を病む梁(張兆輝)が自分に向けて 罵声を浴びさせたおばちゃんをはがいじめにし切りつけようとするエピソード。 機転を利かせた阿探が倒れこみながら梁を押さえ込むと ワラワラと集まってきたタイ人たちが「よくやった!」とのんきに拍手喝采。 「早く警察を呼んでくれ〜っ!」と地面で叫ぶ阿探の周りに散乱する野菜たち。 この色とりどりの野菜の片隅にポツンと転がるピョーンと伸びた売り物の鶏の足。 そのシュールで美しいシーンを観たとき 「やっぱり私は彭順監督に一生ついて行く」と心に決めた。(マジよ) 犯人にまつわるあまりにも辛く悲しい生い立ち。 しかしそれは彼だけの悲しみではないということを最後に私たちは知ることになる。 その少年時代を演じる王梓一という男の子の面構えと演技に思わず唸る。 成長後の姿とのギャップに少々戸惑ったのだが、ラストの阿探との対決シーンで その顔がほんの一瞬幼い頃とそっくりな表情になるシーンがあるのだ。 これは編集したものなのか、それとも役者の演技力によるものなのか。 はたまた物語に入り込んでしまった私の目の錯覚か・・・?? このラストの犯人との対決シーンではあまりの緊張感に息を呑む。 そしてその結末の壮絶さに思わず涙。 こんな展開、イヤだ。 犯人に人質にされ、澤少と阿探によって生きながらえた孤児の少年。 物語の中1度も声を発することなく、目を見開くようにその場の状況を 心に刻んでしまったこの少年は2人の孤児だった大人たちの姿を 一体どうとらえたのか。 全てを目撃してしまった彼はこれからの人生をどう生きていくのだろう。 そして澤少(廖啓智:リウ・カイチー)という無二の相棒を失った阿探はこれから先 どうなってしまうのか。 物語のラストは明らかに次回作へと続く展開で終わる。 20年前に殺害された阿探の両親の秘密がいよいよ明かされる予感。 次回作では阿探の両親の秘密を握る張叔(徐貴三)が澤少に代わり 阿探とともに行動しそう。 それとも本作で澤少の上司だった譚耀文(パトリック・タム)が阿探に 手を差し伸べ新たな相棒となるという可能性も捨てきれない。 そしてもしかしたらあの孤児の少年もまた阿探の仕事を手伝う展開になったりして? こうして次回作についてさまざまな憶測を立ててしまう私はどこをどう見ても すっかりこのシリーズのファンになっている、ということだ。 次回作は当然「A+偵探」ですよね、監督。 2011年 香港映画
by sabunorihk
| 2012-02-09 23:05
| 香港映画 は行
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