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互いに恋人がいながら惹かれあう友人関係の男女、 客としてやって来る男性に恋をして妄想の世界に遊ぶ洗濯屋で働く女の子、 友達の母親に惹かれ、夫が浮気をしていることを彼女に告げる男の子、 「あなたの恋人は私の恋人と浮気している」と見知らぬ人物から告げられる男性・・・ これらのエピソードが互いに絡み合い綴られるほんのり甘く、ちょっと切ない物語。 「ディスクール(discours)」とは何ぞや? とちょいと調べてみたら 「文(sentence)よりも長く、まとまりをもった言語単位を表すフランス語」 とのこと。談話といった感じだろうか。 このタイトルにしても、物語の冒頭の語りを見ても曾國祥(デレク・ツァン)& 尹志文(ジミー・ワン)の両監督は理数系なのかしら?という印象。 エピソードたちもさりげなさを装いつつもかなり計算し尽くされているのかもしれない。 4つあるエピソードの中、私が一番気に入ったのは1つ目のエピソード。 陳奕迅(イーソン・チェン)と林嘉欣(カリーナ・ラム)はともに恋人持ちの友人同士。 久しぶりに待ち合わせをするのがSOGO前。 香港へ行ったことがある人なら誰もが肌で感じることができるであろう、 あの場所のイライラするほどの雑踏で人を避けながら ほんの少しだけ距離を開けて並んで歩く2人。 そのほんの少しの距離が手をつなぎあう恋人同士ではない証のようで。 耳たぶをさわりながら幸せな出来事を思い浮かべるの。 そうして記憶をインプットすればこれから辛いことがあっても 耳たぶを触ると幸せな気分になれるのよ。 その言葉を思い出して1人帰宅するバスの中、 彼は自分の耳たぶに触れてそっと微笑む。 愛の言葉はなくとも互いに惹かれあっている気持ちがスクリーンからあふれ出る。 だけどその事実からわざと避けあうように慎重に戯れあう2人。 心のどこかで互いの心を探り合いながら最初に言葉にしたのは彼女。 「前回会ってから次に誘うことがどうしてもできなかったの」 2人の距離が瞬く間に縮まる。 香港の街のあちらこちらで見かける洗濯屋が舞台となるエピソード。 洗濯屋で働く女の子(謝安琪:ケイ・ツェー)は常連客の男性 (彭于晏:エディ・ポン)に片思い。 本当は彼の電話番号を暗記しているのにそんな素振りも見せずに 事務的に毎回名前と電話番号を聞く。 ・・・のだが、ついつい勢いあまって彼が電話番号を言うスピードより 早く記入してしまい、2人の間に微妙な空気が!(笑) こういうクスッと笑えて「わかるわかる!」というエピソードが可愛い。 彼女は店番しながらヒマな時間に彼との夢物語を空想。 恋人は生身の人間ではなく人形なのが夢見る少女をうまく表現している。 彼女は幼い頃からお店で人形遊びをしていた・・・ ということも別のエピソード内でさりげなく挿入し、 どちらかというと1つだけ浮いたエピソードをうまく物語に絡ませている。 3つ目の友達のお母さんを好きになる男の子の物語は一番シビア。 夫の浮気相手の家のベランダが見えるホテルの部屋へ連れていき 夫の浮気を教える男の子。 Q&Aである方が指摘していたが、ここで目にするのが自分の夫ではなく 自分より若い浮気相手というところがあまりにもツラい。 ホント、このシーンは女を傷つけるのには一番残酷な見せ方だと思った。 ある歌手の歌で恋人の浮気相手について問い詰める 「あの人とどこで会ったの?私よりいくつ若いの?」という歌詞を思い出す。 当時若かった私は「なんだか生々しいリアルな歌だな」と思ったものだが あの時と同じような気持ちがよみがえる。 しかし皮肉にもこの時他人の浮気現場をその妻に見せ示した男の子が 十年後に今度は自分の恋人の浮気現場を他人から見せ示されることになるのだ。 シネ・ヌーヴォの上映ではあらま!のサプライズの監督登場。 どのエピソードが良かったか?という監督から私たちへの質問も出るなど こじんまりとした会場でのQ&Aはアットホームな雰囲気。 監督によると香港ではユーモアたっぷりの夢物語の2番目のエピソード、 韓国では3番目の友達のお母さんを好きになる男の子のエピソードが人気だという。 日本では・・・1番もしくは3番といったところか。 監督の1人曾國祥(デレク・ツァン)はなんと曾志偉(エリック・ツァン)のご子息。 お母さん似なのかしら?というような可愛いルックスだが よくよく見ると顔の形がお父さんにソックリだった・・・!(笑) 香港での公開が今年1月の本作。 こんなに早く日本語字幕付きで鑑賞できるとは嬉しい限りで それだけでも満足だったのだが 今年の大阪アジアン映画祭コンペティション部門グランプリとは更に嬉しい。 監督曰く「日本での公開はまだ決まっていないので是非ともクチコミで宣伝を!」 とのこと。 私も大好きな作品。 どうにか日本での一般公開をお願いしたい。 2010年香港映画<大阪アジアン映画祭2011にて鑑賞>
by sabunorihk
| 2011-03-19 11:48
| 香港映画 か行
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