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中国との国境に近い北朝鮮の村。 元サッカー選手のヨンス(チャ・インピョ)は肺結核にかかった妻(ソ・ヨンファ)を 一人息子のジュニ(シン・ミョンチョル)に託し、妻の薬を求めて一人 中国へ渡る決意をする。 しかし父の帰りを待たずしてほどなく母は亡くなり一人ぼっちになったジュニは 父を探すためあてのない旅に出る。 その頃ヨンスは渡った中国で脱北者として韓国へ亡命するはめになっていた・・・。 どんな事柄にせよ、片側だけの意見を聞いて鵜呑みにしてはいけない。 これは常に肝に銘じている私の鉄則だ。 それでも、こと「北朝鮮の現状」については片側の意見・・・ つまり脱北者の方々の主張でしか北朝鮮の内情は漏れ伝わってこないわけで 彼らの証言で推し量るしか私達にはこの国を知る術がない。 「国を捨てる」ということ。 そしてそれは「命を懸けて」の行動だということ。 私たちが普通に生活を送る日々の中でそういう発想は決して生まれない。 そういう思いをこれだけ多くの人たちに抱かせ行動させているという事実。 それこそが北朝鮮の実情なのだと思う。 ヨンス一家は決して贅沢を望んでいたわけではない。 ヨンスは妻の病気を治す薬が欲しい。それだけが国を出た理由だ。 後に韓国に渡り、この薬が韓国では国から無料で配布されていると知り愕然とする。 これが私にとって最も印象に残るシーンだった。 このエピソードが彼にとって愛すべき祖国に対する決別を決定的にした 出来事だったのかもしれない。 一方息子のジュニもまた特別な幸せを望んだ少年ではない。 礼儀正しく、両親にも敬語を使って話す。 彼が辛い時に思い出す自分にとっての幸せな風景。 それは父親とそして飼い犬とともにサッカーをした光景だ。 このごく普通の家族の生活を続けることができない環境が実在するという事実。 そしてどの家でも自分たちの生活が精一杯なのだろう。 母親が亡くなり一人ぼっちになったジュニを心配しながらも面倒を見る余裕は どの家にもない。 その後ジュニが入る収容所での日々。 隣にいる同年代の子がいきなり倒れる。 ビックリするジュニに誰かが「死んだんだよ」とサラッと言う。 子供が「死」というものに対して慣れている日常の恐ろしさ。 物語の結末は私の甘い予想を更に裏切る。 どこまでも辛く深い暗闇の中を彷徨うようなエンディング。 決して楽しい作品ではない。 それでも観客に観たことを後悔はさせないだけの力強さを感じる作品。 4年という歳月を費やしこの作品を完成させたキム・テギュン監督はじめスタッフ、 キャスト、作品に協力した脱北者の方々に敬意を表したい。 クロッシング オフィシャルサイト
by sabunorihk
| 2010-05-03 21:13
| 韓国映画
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