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1963年中国湖南省の南にある芙蓉鎮。 働き者の胡玉音(劉暁慶)は夫とともに米豆腐の店を切り盛りしていた。 米穀管理所の主任・谷燕山(鄭在石)から屑米を安く手に入れ、 夜通し臼で引き美味しい米豆腐作りに精を出す努力をすることで店は大繁盛。 しかしそんな様子に谷燕山から米を仕入れることができない国営食堂の李国香 (徐松子)は面白くない。 ほどなく政治工作班長に昇格した李国香はここぞとばかり以前から目をつけていた 玉音夫婦に対して「新富農」の烙印を押し、新築の家や財産を没収。 この処分に抗議をした玉音の夫は殺されてしまう。 同様にインテリでありながら右派の烙印を押された秦書田(姜文 :チアン・ウェン) とともに来る日も来る日も石畳を掃除する玉音。 始めは言葉も交わさなかった2人はいつしかお互い惹かれあっていく・・・。 長い間観たいと思いつつチャンスに恵まれなかったこの作品だったが、 現在開催中の「中国映画の全貌2009」でやっと鑑賞することができた。 劇場の大きなスクリーンで観ることができて本当によかった。 これ、家でだったら私は挫折していたかも・・・。 上下2部構成(日本での公開時も一気に上映したのだろうか?きっとそうだろう) 全164分という堂々たる大作だ。 力強く土の匂いのする、これぞ中国映画の底力を見せつけられるこの作品は 中だるみすることなく一気に胡玉音の約15年にも渡る人生を描き切っている。 物語はまさに文化大革命の時代。 もちろん主人公の玉音は家や夫を奪われた時代の犠牲者の1人ではあるのだが、 口と心を閉ざし黙々とただ生きる玉音の一方で、国の地位を手に入れては その権力を振りかざし、ひょんなことからその地位を失って慌てふためく・・・ そんな周囲の役人たちの姿が滑稽ですらあった。 彼らもまた文革に翻弄された犠牲者なのだ。 「女はパートナーとなる男性によってこんなにも変わるものなのか」 玉音を見ていてしみじみそう思った。 最初の夫はおとなしく優しい男で、どんなことでも玉音の思い通りにやらせてくれた。 そのため玉音は可愛い顔をして少々気が強く、やり手の女という印象だった。 (結婚できなかった昔の恋人に愛らしい顔を武器に無理な頼みごとをしたりもする) しかし後に秦書田と恋仲となってからの彼女は、なんともはかなげに弱く 守られる女になる。 この秦書田というのが実に不思議な男だった。 今やドップリと貫禄もついて若い女をたぶらかす役なども演じる姜文だが、 この当時はひょろりと痩せて背が高い。 プライドは一切捨て、嵐が去るのを静かに待ち続ける。 今の自分に与えられた状況の中で希望を見つけ日々暮らしていくことができる男だ。 そんな彼の姿に少しづつ心を開いていく玉音。 しかしやがて秦書田は裁判所から10年の刑を言い渡され2人は離れ離れに。 別れ際、自分の子どもを宿した玉音に向かって秦書田が言い放つ。 「生きろ!たとえ豚になっても馬扱いされてでも生き伸びろ!」 秦書田の叫ぶこの言葉だけで、この作品を観る価値がある。 昨年亡くなられた謝晋監督の冥福をお祈りします。 1987年 中国映画 <中国映画の全貌2009>にて鑑賞
by sabunorihk
| 2009-03-18 11:14
| 中国映画
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