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![]() 紀元689年の唐王朝時代。 洛陽の都では天にも届くほどの巨大な仏塔「通天仏」が建設中だった。 この通天仏の完成とともに則天武后(劉嘉玲:カリーナ・ラウ)が 中国史上初の女帝として即位することになっていた。 しかし通天仏の完成が近づく中次々と怪事件が起こる。 それは突然人体が発火しあっという間に骨と灰と化してしまうというものだった。 明らかに自分の即位に対する反逆者の仕業だと考えた則天武后は 8年前皇帝の死をきっかけに権力を握った自分を非難したことで投獄させた ディー・レンチェ判事(劉徳華・アンディ・ラウ)を解放し事件の捜査を命じた・・・。 徐克(ツイ・ハーク)監督お得意の時代劇スペクタクル! この手の作品にはチマチマ細かい文句をつけちゃいけませんぜ。 いや〜堪能いたしました。楽しかった! ゾロゾロ出てくるヘンな虫 姿かたちを変えることができる首のツボ 神のつかいのしゃべる鹿 森に張り巡らされた罠 モノに触れると一番弱い部分がわかる剣 人の世を離れ地下の闇で生きる者たち・・・ ![]() ![]() 鹿と人間とのバトルなんて初めてお目にかかってしまったような気が。(笑) 魑魅魍魎なのはエピソードだけではなく登場人物たちもまた然り。 則天武后を演じる美空ひばり化した劉嘉玲は貫禄十二分。 そんな彼女に仕えるチンアルに李冰冰(リー・ビンビン)。 彼女が登場するたびに少々うんざりする私だが今回の彼女は思いのほか好演。 女女している役どころよりも今回のような凛々しい姿の方がその美しさが際立つ。 彼女と則天武后の関係というのもどこか色めいた香りが漂い妖しい。 しかしなんと言っても私を狂気乱舞させたのはロバのワン。 スクリーンに登場した瞬間思わずニヤリとしてしまったのは彼を演じていたのが 少しばかりお久しぶりの呉耀漢(リチャード・ン)だったからだが そのワンが変身前の素顔に戻ると私の目はスクリーンに釘づけ状態に。 あろうことかテディ師匠(泰迪羅賓:テディ・ロビン)が登場するとは あまりにも嬉しいサプライズではないか。 あの変身のツボってスゴイ。 顔だけでなく身長まで変えることができるなんて!(笑) ![]() 即位後15年間の物語など今回のストーリーで語られていない秘話を 解き明かすもう1つの物語もぜひとも作って欲しい。(徐克監督ヨロシクね) ディーがまたいつの日か太陽の下に姿を現す日はやってくるのだろうか。 きっとテディ師匠、もとい、ロバのワンが特効薬を作ってくれるに違いないと 信じて疑わない私なのだった。 王朝の陰謀 判事ディーと人体発火怪奇事件 オフィシャルサイト ![]() 1991年3月大邱近郊の村で「カエルをつかまえに行く」と言って遊びにでかけた 5人の小学生が行方不明になる事件が発生した。 ドキュメンタリー作品のやらせが社内で問題視されソウルから大邱へと左遷された MBS放送のカン・ジスン(パク・ヨンウ)はこの事件に関心を持つ。 ジスンはこの事件の犯人像についての独自の持論を展開するファン・ウヒョク教授 (リュ・スンリョン)に接触し事件を調べていくうちにその疑惑は失踪少年の両親へと 向けられていく・・・。 実際に起こった韓国三大未解決事件の1つを映画化した作品。 (他2つの事件は「殺人の追憶」「あいつの声」としてすでに映画化されている) 鑑賞直後は少し感傷的なエピソードが多いように感じられ、 「殺人の追憶」のように淡々と描いた方がよかったのではないか、と感じたのだが 時間が経つにつれこの作品の味わいが深まってきたから不思議だ。 ただしジスンの子供が事件に巻き込まれそうになるエピソードだけは とってつけたような違和感を感じた。 ジスンという人物には終始一貫して感情移入ができなかった。 面白い番組を作るためならなんでもやる。 製作したドキュメンタリーが賞を受賞するのだが、そこにも恐ろしい手段で手を加えて 視聴者をひきつける演出を施すという最低な人間。 手を加えて面白さを強調する彼の作品はドキュメンタリーとは呼べないし そもそもなぜ彼がドキュメンタリー製作にこだわるのかが私にはわからなかった。 そんなジスンが田舎の村で起こった子供たちの失踪事件で悲しみにくれる両親に 疑惑の目を向けている大学教授の持論に飛びついたのは当然の成り行きだろう。 子供が帰らず悲しみにくれる両親の思いと子供への愛。 ジスンがそれをようやく実感できたのは事件から数年経ち、 自分も人の親となったときではないだろうか。 疑いの目を向けられる両親の姿が忘れられない。 息子の帰りをひたすら待つ2人は妻の思いつきでたった1つ世間に嘘をつく。 その嘘に込められた子供への愛を思うたび私は胸を締めつけられるのだ。 カエル少年失踪殺人事件 オフィシャルサイト ![]() 1917年の中国・雲南省。 小さな村で2人組の強盗が謎の死を遂げた。 現場に居合わせたのは両替商の老夫婦と紙職人のジンシー(甄子丹:ドニー・イェン)。 事件を担当するため村にやって来たシュウ(金城武)は死体の状態から 殺しのプロの仕業であると推測する。 数年前に村にやって来て子持ちのアユー(湯唯:タン・ウェイ)と結婚し、 村でも評判の好人物であるジンシーは殺しのプロには見えない。 しかしシュウは根気良くジンシーについての調査を開始する・・・。 思いつくままに見どころを挙げてみよう。 まずはこの作品が13年ぶりの復帰出演作となる王羽(ジミー・ウォング)。 どうして「Wong」の「g」をカタカナ表記してしまうのかは謎だが、 大昔から日本での表記はそうなっているのだから仕方ない。 ショー・ブラザーズ作品にはそれほど詳しくない私ゆえ 彼の作品もそれほど観ているワケではないのだが、 (それどころか「王馨平(リンダ・ウォン)のお父さん」という認識の方が強かったりして) 若かりし頃に比べると貫禄がついたわ〜というかだるま化したのね〜というか。 そのべらぼうな強さったら人間の領域ではなくほとんど妖怪。 なのにあの最期とは・・・妖怪も自然の驚異には勝てなかったのだ。 ![]() アクション監督のみならず役者としても登場していること。 物語の冒頭村にやって来た強盗の2人組の小さい方。(笑) 卑しげで徳のない人となりがプンプンでスゴイ。(←褒めてます) 短命だけどなかなかインパクトあり。 シュウとジンシー。 2人は正反対の人生を生きている。 ジンシーは情を切捨て生きる道を両親に教えられ生きてきた。 しかしそれは自分の生き方ではないと気づき全てを捨てて 慎ましやかで静かな人生を選択する。 今のジンシーにとって情けや愛、家族こそが全てだ。 一方のシュウは過去に情けをかけることで取り返しのつかない苦い経験をして以来 情を一切捨て罪を裁き続けてきた。 曰く「善人などこの世にはいない」。 そう言いながらもひょっこりと顔を出そうとする己の情けの感情を 封じ込むために人知れず毎日針を打つのだ。 しかしそんなシュウの苦労を知ってか知らずかジンシーの妻アユーは シュウの本質をサラリと見抜く。 「彼は心根の優しいヒトね。でも自分ではそのことに気づいていないの」 アユー恐るべし・・・。 ![]() ![]() 無駄に叩きのめすことなくツボを確実に仕留めることで 相手を死に追いやることができる・・・ なんていうエピソードには妙に説得力がある。 シュウという人物は自分の推理を証明するためには実践あるのみ。 隠されたジンシーの反射神経を引き出そうといきなり川へ突き落としたり 鎌で襲いかかったりとやることが大胆。 しかしジンシーの能力が露になることはなくシュウは首をかしげる。 ・・・いや、首をかしげる前に助けるとか謝罪とかね、そういうのはないわけね。(笑) なんとも飄々とした不思議な人物。 (丸眼鏡の金城くんは時折妻夫木くん・・・というよりは妻夫木くん演じる のび太に見えて困った。笑) ジンシーの正体を知りアユーは夫ジンシーに1つの疑問を投げかける。 「この村に来て最初に出会ったのがたまたま私だったから私と家庭を持ったの?」 この時のジンシーのあやふやな表情・・・それはないだろお前〜っ!(怒) だけど大切なのはきっかけよりも現在。 今のジンシーにとってアユーと2人の子供たちが彼の人生の宝であることは事実だ。 きっとアユー自身もそれをしっかり受け止めたのだ。 「夕飯までには帰ってね」 そう夫に微笑むアユーはシュウやジンシーよりも更に強く、そして美しい。 捜査官X オフィシャルサイト 中国・香港合作 ![]() 国家情報院捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)の婚約者がある晩何者かに殺され バラバラ死体となって発見された。 入手した警察資料から犯人がギョンチョル(チェ・ミンシク)という猟奇殺人鬼であると 突き止めたスヒョンは殺された婚約者のために復讐を心に誓い ギョンチョルを徐々に追い詰めていく・・・。 若い女性の皆さーん。 知らないヒトの車に乗ったりしちゃいけませんって! 昔お母さんに散々言われませんでしたか? 猟奇殺人犯ギョンチョルの悪魔のような異常さは語り尽くせないほどだが、 スヒョンもまた復讐に燃える悪魔である。 彼の誓いは 「犯人に恋人と同様の苦しみを与える」ではなく 「恋人の苦しみを倍にして与える」という復讐倍返し。ひぇ〜っ。 だから即殺したりはしない。 痛めつけて恐怖を与えた上で少しだけ逃げ道を作る。 しかしまた追い詰めて更に痛めつける・・・。 どうして一思いに自分を殺さないのか? そもそも男は一体誰なのか? そんな疑問を抱きながらも新たに罪を重ねようとするギョンチョル。 本当にこの男、根っからの悪魔だ。 しかし彼にとってさぁまさにお楽しみのスタート!という場面で必ずスヒョンが現れる。 まさにギョンチョルにとってスヒョンこそが悪魔だったに違いない。 繰り返されるこのシーンは妙にユーモラスで思わず笑いがこみ上げる。 恐怖と笑いの表裏一体。うまいわ〜。 一番笑ってしまったのがギョンチョルの友人(これまた猟奇殺人を繰り返す悪魔)が スヒョンによって刺された手のナイフを抜こうとするシーン。 痛みをこらえて一気に手からナイフを抜く。 するとヒュンッと軽い音とともにナイフの柄だけが抜けて愕然とする男・・・。 怖くて痛いけれど可笑しくて可笑しくて。 始めこそは悲しみを憎しみに変え復讐の鬼と化すスヒョンに感情移入できるものの 次第にただの悪魔へと変わっていくその姿は哀れでしかないし、 彼の行動に空しさを感じてしまう。 やはり憎しみの連鎖から幸福は生まれないのだ。 そこには新たな悲しみだけが残ってしまう。 「一番苦しい瞬間に殺してやる」 そうギョンチョルに言い放ったスヒョンが最後の最後に選んだ方法には・・・ 恐ろしさのあまり言葉を失った。 何の罪もないギョンチョルの家族(特に息子)まで巻き込んだスヒョンは 間違いなく悪魔と成り下がってしまったのだ。 涼しい顔して殺人犯を追い詰めるスヒョンと絶えず脂ぎった顔で 残虐な殺人を繰り返すギョンチョル。 まさにイ・ビョンホンとチェ・ミンシクがそれぞれはまり役ではあるのだが、 あまりにもはまり過ぎていて残念。 この2人の役を入れかえてみたら意外性もプラスされて更に面白かったかも・・・ なんて思った私だが、イ・ビョンホンはそんな役は引き受けないのかしら?? 2010年 韓国映画 ![]() 出版社に勤めるジョーイ(舒淇:スー・チー)は不倫相手との恋愛に疲れ、 1人で訪れたタイ・バンコクのホテルで睡眠薬自殺を図る。 幸いにも一命をとりとめたジョーイだがその日を境に 死者の霊が見えるようになってしまう。 1ヵ月後香港へ戻ったジョーイは恋人との関係も清算し 新たな生活をスタートさせるが、その矢先妊娠していることが発覚。 悩んだ末に自分1人で産んで育てていく決心をし母親教室に通い始めるが そこでもまた死者の霊たちの姿に悩まされ続けるのだった・・・。 どうしようもないほど悪くはないが続編を作ることもなかったんじゃないの?? 続編によくありがちなそんな感想のこの作品。 見どころは全編を通してのスー・チーのノーメイク姿・・・ っていうのもなんだかなぁ。 高名な僧侶によると人間というのは霊を見る力が元来備わっているものの 煩悩によってその能力が退化してしまうのだという。 それが死に直面した時、そして子供を身篭った時に回復することがあるんですと。 ジョーイの場合その両方を一気に体験してしまったからドド〜ンと あらゆる霊が見えるようになってしまったのね。 ![]() しかしアレですよ、妊婦の皆さん。 死者というのは妊婦の傍らにずーっとひっついていて 生まれてくる赤ん坊に入り込んで転生するチャンスを狙っているんですって。 母親教室で和気藹々とストレッチをする妊婦さん1人にもれなく1人 死者の霊がくっついている光景はちょっと怖かった。 死者の霊は生前の記憶を持ったままだが、新たな生命に転生すれば 前世の記憶は全て消える。 そうは言っても自分の子供が恋人だった男の妻・・・ それも自分が原因で自殺してしまった女性の生まれかわりだというのは 絶対にイヤだ。 亡くなった奥さんとしては究極の復讐とも言えるけれど。 2004年 香港映画
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